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ロマンス詐欺への注意点と典型パターンの手口を解説

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元サラ金店長

大手消費者金融に転職し、店長になるが、退職。 そんな私が借金の事やサラ金、闇金について語ります。 詳細プロフィール

最近、SNSやマッチングアプリを通じて見知らぬ相手と親しくなる中で、ふとした違和感を覚えることはありませんか。

特にSNS型ロマンス詐欺や国際ロマンス詐欺と呼ばれる手口は、私たちの善意や恋愛感情を巧妙に利用して近づいてきます。

最初は他愛もない会話から始まりますが、ある時から急に暗号資産や投資の話が出始め、最終的には大切なお金を失ってしまうというのが典型パターンの恐ろしさです。

万が一の時には188へ相談できることを知っておくだけでも、冷静さを取り戻す助けになります。

この記事では、被害を防ぐための具体的な注意点と、いま知っておくべき実態を私自身の関心事としてまとめました。

記事のポイント

  • SNS型ロマンス詐欺の入り口からLINE誘導までの巧妙な流れ
  • 投資や暗号資産を勧められた時にチェックすべき危険サイン
  • 警察庁の最新統計から見る被害のリアルな現状と典型パターン
  • 188や#9110など被害を未然に防ぐための確実な相談窓口

ロマンス詐欺への注意が必要な手口の典型パターン

ロマンス詐欺への注意が必要な手口の典型パターン

私たちが日常的に利用しているツールには、思わぬ落とし穴が潜んでいます。

まずは、相手がどのように近づき、どのようなステップで私たちを信じ込ませようとするのか、その手口の深層について見ていきましょう。

SNS型ロマンス詐欺の接触からLINE誘導の手口

SNS型ロマンス詐欺の接触からLINE誘導の手口

SNS型ロマンス詐欺の入り口は、私たちが日常的に利用しているInstagram、Facebook、X(旧Twitter)といったSNSでの「偶然の出会い」を装って始まります。

相手は、魅力的なアイコン画像(美男美女、あるいは清潔感のある経営者風など)を設定し、こちらの投稿に丁寧なコメントを残したり、ダイレクトメッセージ(DM)を送ってきたりします。

最近では、「間違いメールをきっかけに運命を感じた」という口実や、ビジネスの相談を装って接触してくるなど、その手口は驚くほど多様化しています。

彼らは最初からお金の話を出すことは一切ありません。

むしろ、こちらの趣味や悩みに対して非常にマメで親身な返信を繰り返し、私たちのガードを少しずつ解いていきます。

熱烈な褒め言葉や、毎日の「おはよう」「おやすみ」といった挨拶を通じて、ターゲットの生活の一部に入り込む「ラブ・ボンビング」と呼ばれる手法で、急速に心理的な距離を縮めてくるのが特徴です。

しかし、やり取りが数回から数日続くと、必ずと言っていいほど「LINE(ライン)への移行」を強く提案してきます。

監視を潜り抜けて「二人だけの空間」を作る理由

なぜ彼らは、頑なに外部アプリであるLINEへと誘導したがるのでしょうか。

そこには、詐欺を完結させるための極めて合理的な理由があります。

不審な挙動を検知するSNS運営側の監視システムから逃れることが最大の目的です。

Instagramなどのプラットフォームでは、不審なリンクの送信や短期間での大量メッセージ送信が自動的に検知され、アカウントが凍結されるリスクがありますが、閉鎖的なLINE空間に引き込んでしまえば、誰にも邪魔されずに詐欺のシナリオ(マインドコントロール)を進行させることができます。

また、個人の連絡先を交換するという行為自体が、読者に「公的な場ではない、二人だけの特別な関係になった」という錯覚を抱かせる強力な心理的布石にもなっています。

この「密室状態」こそが、後に冷静な判断を奪う大きな要因となるのです。

安全な相手と詐欺師の接触スタイルの違い

チェック項目 詐欺師の典型パターン 一般的なSNS利用者
返信の頻度 異常に速く、24時間いつでも即レスしてくる 仕事や睡眠など、生活リズムに合わせた返信
LINE移行の時期 接触から3日以内など、極めて早い段階 信頼関係ができるまで、または会う直前まで慎重
話題の誘導 将来の夢、結婚、現在の不満、経済的不安など 共通の趣味やニュース、日常の出来事
拒絶への反応 LINEを断ると「信じていないのか」と過度に悲しむ 「わかりました」とこちらの意思を尊重してくれる

マッチングアプリで投資を勧める相手の危険サイン

マッチングアプリで投資を勧める相手の危険サイン

マッチングアプリは今や新しい出会いの形として定着しましたが、その一方で悪意を持つ詐欺師たちにとって、ターゲットを物色する「効率的な狩場」となってしまっている厳しい現実があります。

警察庁が2025年12月25日に発表した暫定値によれば、SNS型投資・ロマンス詐欺の当初の接触手段として、マッチングアプリが42.8%と圧倒的な割合を占めていることが判明しました。

これはSNS経由の接触よりも高く、私たちが「真剣に出会いを探している」という心理的な隙を突かれている証拠と言えるでしょう。

(出典:警察庁「令和7年8月末における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」

彼らのプロフィールは、一見すると非常に魅力的です。

モデルのような容姿、華やかなパーティーや高級車、そして「若くして成功した経営者」や「自由な投資家」という非の打ち所がない肩書き。

これらはすべて、私たちの憧れを刺激し、「この人についていけば幸せになれるかもしれない」と思わせるための演出に過ぎません。

やり取りを始めてすぐに「君は特別だ」「結婚を前提に付き合いたい」と過剰なまでの情熱を注いできますが、これは冷静な判断力を奪うための典型パターンです。

「将来の約束」と引き換えに始まる投資勧誘の正体

信頼関係が築かれたと判断されると、話題は次第に「二人の将来の生活」や「結婚資金」へとスライドしていきます。

ここで彼らが持ち出すのが、「自分だけが知っている特別な投資方法」や「確実な暗号資産の運用」といった甘い誘いです。

彼らは「君にお金を払わせたいわけじゃない、君自身の口座で運用して資産を増やしてほしいんだ」と、一見こちらを思いやるような論法を展開します。

しかし、紹介される取引所やアプリはすべて詐欺師が操作する偽物であり、一度入金すれば二度と引き出すことはできません。

マッチングアプリにおける「詐欺師」のチェックリスト

警戒すべきポイント 具体的な危険信号(サイン)
会うことへの拒否 「急な海外出張」「親族の不幸」「自分も投資でトラブル」など、会う直前に必ず事件が起きる
資産の聞き取り 「現在の貯金額」や「年収」「老後の蓄え」を執拗に確認し、投資できる余力があるか探ってくる
外部サイトへの誘導 公式ストア(App Store/Google Play)にない独自アプリのインストールや、聞き馴染みのない投資サイトを勧める
情緒不安定な反応 投資を断ると「僕(私)との将来を考えていないのか」と怒ったり、泣き落としをしたりして罪悪感を煽る

彼らは、「二人で一緒に幸せになりたい」という尊い夢を餌にして、その手段として投資という毒を差し込んできます。

少しでも違和感を覚えたら、どれだけ相手が魅力的であっても、「お金の話が出た時点でこの関係は終わり」と心に決めておくことが、あなた自身の大切な人生を守る唯一の道だと私は確信しています。

国際ロマンス詐欺に多い軍医や国連職員の嘘

国際ロマンス詐欺に多い軍医や国連職員の嘘

国際ロマンス詐欺の最大の特徴は、ターゲットの「同情心」と「尊敬の念」を極限まで利用する点にあります。

彼らが語るプロフィールは、紛争地で人命救助に当たる「米軍の軍医」や、平和維持活動に従事する「国連職員」、あるいはシリアやイエメンなどの危険地域で働く「エンジニア」など、社会的に地位が高く、かつ命の危険と隣り合わせで働く「孤独なヒーロー」であることがほとんどです。

こうした設定は、会えない不自然さを「軍の機密」や「現地の通信環境」といった言葉で正当化し、私たちの冷静な判断力を奪うための完璧な舞台装置となります。

私は、彼らが送ってくるプロフィールの写真が、SNSで見つけた実在する医師や軍人の画像を盗用したものであることを知ったとき、その用意周到さに背筋が凍りました。

彼らは翻訳ツールを駆使しつつも、時に「日本語が拙いのは海外育ちだから」という言い訳すら武器にして、ターゲットに「この人を支えられるのは私しかいない」という強い使命感を植え付けてくるのです。

一度この感情のループに入ってしまうと、どれほど不自然な要求であっても「愛ゆえの行動」として自分の中で正当化してしまう危険があります。

緊迫した状況を演出し、善意を搾取する「悲劇のストーリー」

やり取りが数週間から数ヶ月続くと、必ず「絶体絶命のトラブル」が発生します。

ある日突然、「急に休暇の申請が必要になったが、そのための代行費用が必要だ」と言われたり、「あなたへの贈り物を送ったが、税関で止められてしまい多額の保証金が必要になった」と泣きつかれたりするのが典型的な流れです。

最近では、外務省の注意喚起にもあるように、「タイ・ミャンマー国境の特殊詐欺拠点から脱出するための費用」といった、時事問題を絡めた新しい設定も現れています。

彼らは「今すぐ払わなければ私の命(あるいはキャリア)が危ない」と期限を切って急かしてきますが、これは考える時間を与えないための手口です。

【必読】国際ロマンス詐欺で使われる「嘘の口実」一覧表

詐欺師が語るストーリー 実際に要求される金銭の名目 冷静に見るべき不自然な点
軍を退役して日本で一緒に暮らしたい 退職手続きの保証金・代理人の手数料 正規の軍隊や組織で、個人の退職に「先払い金」が必要な制度は存在しません
あなたに宝石や現金の入った箱を送った 税関の認証金・マネロン疑いの解除費 公的な税金や手数料を、個人名義の口座や暗号資産で支払わせることはありません
戦地で怪我をした、あるいは病気になった 緊急の治療費・ヘリコプター搬送費 軍人や国連職員であれば、公的な医療保障が受けられるはずであり、ネットの知人に頼ることはありません
特殊詐欺拠点に拘束され、脱出したい 身代金・脱出のための賄賂・渡航費 本当に拘束されているなら、まず大使館や警察が動くべき事案であり、個人送金で解決する話ではありません

どのような高潔な肩書きを名乗っていても、一度も直接会ったことがない人物からの金銭要求は100%詐欺だと断言して間違いありません。

相手が語る悲劇に心動かされる前に、まずは「なぜこの公的な立場にある人が、ネットで知り合っただけの自分にお金を求めてくるのか」という疑問を持ってください。

外務省や各公的機関が発信する「国際ロマンス詐欺に関する注意喚起」には、さらに具体的な被害事例が掲載されています。

正確な情報はこうした公式サイトを必ず確認し、一人で判断せず周囲や専門窓口に相談してください。

暗号資産や仮想通貨で利益を装う典型パターンの罠

暗号資産や仮想通貨で利益を装う典型パターンの罠

近年のロマンス詐欺において、暗号資産(仮想通貨)を入り口とした手口は、被害者を奈落の底へ突き落とす「最も警戒すべき主戦場」と言っても過言ではありません。

かつては現金を直接振り込ませる手法が主流でしたが、現在は追跡が極めて困難で、かつ「短期間で爆発的に増える」というイメージを植え付けやすい暗号資産が犯罪の道具に選ばれています。

警察庁が発表した2025年1月から8月の累計統計(暫定値)によれば、金銭要求の名目の中で暗号資産投資が全体の68.2%という圧倒的な割合を占めているのです。

被害総額も1,017.8億円という、個人の想像を絶する巨大な規模にまで膨れ上がっています。

私自身、この数字の重みを感じるたびに、詐欺師がいかに「恋愛感情」と「将来の経済的不安」を巧妙に結びつけているかを痛感します。

彼らは決して最初から「金を送れ」とは言いません。

まずは、暗号資産の将来性や、自分がいかにその運用で成功しているかをSNSやLINEで語り聞かせ、ターゲットに「自分もその波に乗らなければ損をする」という焦りと期待を抱かせるのです。

「成功体験」を演出する偽プラットフォームの巧妙な仕組み

この手口が恐ろしいのは、ターゲットの目の前に「偽の成功」を用意する点にあります。

詐欺師は、実在する大手の取引所と見間違えるほど精巧に作られた偽の投資サイトやアプリを紹介します。

指示通りに少額を投資すると、数日後には画面上の資産が数倍に増えており、さらに初期段階では「実際に出金できる」という体験までさせて、読者の警戒心を完全に粉砕します。

しかし、画面上で踊る数字はすべて詐欺師が背後で操作している「架空の記録」に過ぎません。

一度信頼しきったターゲットが、家を売り払ったり借金をしたりして多額の資金を入金した瞬間に、そのお金は二度と戻らない暗闇へと消えてしまいます。

【暗号資産投資型】ロマンス詐欺の典型的な搾取フロー

進行段階 詐欺師の言葉・演出 隠された罠(真実)
1. 撒き餌 「二人の結婚資金のために、一緒に資産運用しよう」 恋愛感情を「金銭を出す理由」にすり替える
2. 信頼醸成 「まずは1万円から試して。

利益はすぐに出せるよ」

少額の出金を許可し、「本当に儲かる」と誤認させる
3. 本格搾取 「今が絶好のチャンス。

数千万円入れたら一生遊んで暮らせる」

全財産を注ぎ込ませ、独自のアドレスへ送金させる
4. 出口封鎖 「出金するには、利益に対する20%の税金を先に払う必要がある」 追加資金を要求する「最後の一搾り」であり、払っても出金不能

暗号資産での投資を勧める相手が、どのような情熱的な言葉を並べていたとしても、その裏にあるのは冷徹な計算です。

投資を始める前には、紹介されたサイトが金融庁に登録されている正規の業者であるかを必ず確認し、少しでも「怪しい」と感じた場合は、送金前に警察や専門窓口へ相談してください。

一度でも不可逆な暗号資産のネットワークに送ってしまったお金は、現在の法整備では取り戻せる確率が極めて低いという厳しい現実を、私たちは重く受け止める必要があります。

詐欺師を見分ける画像検索やビデオ通話での確認方法

詐欺師を見分ける画像検索やビデオ通話での確認方法

マッチングアプリやSNSで出会った相手が「本物」かどうかを疑うことは、決して相手を侮辱することではありません。

自分自身の身を守るための、最低限必要な「検問」だと私は考えています。

詐欺師は、ターゲットの理想を形にしたような「完璧なプロフィール」を作り上げますが、そこには必ず綻びが存在します。

その綻びを見つけ出す最も強力な武器が、インターネットを駆使したデジタル的な裏付け調査です。

特に、相手が送ってきた写真の出所を調べる「逆画像検索」は、今すぐ誰にでもできる非常に有効な手段です。

スマートフォンであれば、相手のプロフィール写真や送られてきた画像を長押しして「Googleレンズで検索」を選択するだけで、その写真がインターネット上のどこで使用されているかが瞬時に判明します。

もし、その写真が海外の有名インフルエンサーのInstagramや、有料の素材サイト、あるいは全く別の名前のアカウントで使われていることがわかれば、その時点で相手は100%の確率で偽者です。

また、人物写真だけでなく、相手が「自分で作った」と主張する手料理や、窓から見える景色の写真も検索対象に含めてください。

他人の日常を盗用して自分を演じるのは、彼らの常套手段だからです。

AIが生み出す「実在しない美男美女」の画像に注意

最近では、画像検索を潜り抜けるために、AI(人工知能)によって生成された「この世に存在しない人物」の画像が悪用されるケースが増えています。

AI生成画像は、既存の写真を加工・合成して作られるため、逆画像検索をかけてもヒットしないことが多く、これが読者の安心材料になってしまうという皮肉な事態が起きています。

しかし、AI画像には「左右のピアスの形が微妙に違う」「背景の直線が歪んでいる」「髪の毛が肌に不自然に食い込んでいる」といった特有の不自然さが残ることがあります。

相手の容姿が不自然なほど左右対称で整いすぎている場合は、画像検索の結果に関わらず、一段と警戒を強める必要があります。

ビデオ通話で見抜く!ディープフェイクと録画映像の識別表

チェック項目 詐欺師の工作(ディープフェイク等) 本物の相手
顔の境界線 輪郭や顎のラインが時折ぼやけたり、二重に見える 輪郭がはっきりしており、背景との境目が自然
瞬きや目の動き 瞬きの回数が極端に少ない、または目の焦点が合っていない 自然な瞬きがあり、こちらの動きに視線が追従する
動作への反応 「手を振って」などの急なリクエストに、映像が固まるか無視する リクエストに対してリアルタイムで自然に反応する
通信環境の言い訳 「電波が悪い」と言って、音声のみや静止画に近い映像に逃げる 多少の遅延があっても、動きや表情が連続している

相手の正体を確かめる最も確実な方法はビデオ通話ですが、前述の通りディープフェイク(顔のリアルタイム合成技術)の悪用も始まっています。

私が見分けるポイントとして推奨するのは、「想定外の動きを要求すること」です。

例えば「自分の頬をつねってみて」「カメラの前で指を3本立ててみて」といった、録画映像や合成処理では即座に対応しにくい動作を求めてください。

これに対して言葉を濁したり、急に通信を切ったりする場合は、背後に別人が隠れている可能性が極めて高いです。

正確な情報は公式サイト等で最新の状況を確認するようにしてください。

もし不安が拭えない場合は、一人で抱え込まず、必ず専門家や公的な相談窓口に意見を求めてください。

ロマンス詐欺への注意を徹底して被害を未然に防ぐ

ロマンス詐欺への注意を徹底して被害を未然に防ぐ

もし「詐欺かもしれない」という不安が現実のものになりそうなら、そこからの行動があなたの将来を左右します。

被害を最小限に留めるための、実務的な対応について整理していきましょう。

出金手数料や税金名目での追加送金要求は拒否する

出金手数料や税金名目での追加送金要求は拒否する

投資型ロマンス詐欺において、最も残酷で被害額を跳ね上げる瞬間が「出金プロセス」での追加請求です。

それまで親密にやり取りを続け、画面上で利益が増えていく様子を共に喜んできた相手が、いざ現金化しようとすると急に冷徹なルールを突きつけてきます。

「利益が大きすぎるため、税金を先に納めないと口座が凍結される」「マネーロンダリングの疑いがかかったので、認証金を預ける必要がある」といった、もっともらしい公的な理由でさらなる送金を求めてくるのが典型パターンです。

私自身、こうした事例を調べる中で、詐欺師がいかに人間の「弱み」を突くのが上手いかを知り、強い憤りを感じました。

彼らは、私たちがこれまで投じた多額の資金や費やした時間を惜しむ心理、いわゆる「コンコルド効果(サンクコストバイアス)」を最大限に利用します。

「あと数十万円払えば、これまでの数百万がすべて戻ってくる」という希望を見せられると、人は冷静な判断を失い、借金をしてまで送金に応じてしまうのです。

しかし、これは底なし沼の入り口に過ぎません。

正規の金融取引では「先払い」による出金はあり得ない

ここで絶対に知っておいていただきたい事実は、日本の金融機関であれ海外の正当な取引所であれ、出金するために別の口座から「税金」や「手数料」を現金で振り込ませる仕組みは存在しないということです。

通常、税金が発生する場合は利益から源泉徴収(天引き)されるか、確定申告後に自分で納めるものであり、出金前にサイト側へ別途送金を求められることはありません。

「先に払わないと出金できない」というルールを提示された時点で、その投資サイトは100%偽物であり、相手の言っていることはすべて嘘だと断定して間違いありません。

【注意】出金時に突きつけられる「嘘の名目」と詐欺の正体

詐欺師が主張する名目 よくある「脅し」の文句 客観的な事実と対処法
所得税・海外送金税 「利益の20%を24時間以内に納めないと、資産がすべて没収される」 税金は利益から差し引くか、個人で申告するもの。

別途振込を要求するのは詐欺の証拠です

保証金・認証金 「不正操作の疑いがある。

解除のために同額の保証金を預けてほしい」

「認証」にお金が必要になるシステムは正規取引にはありません。

払っても「さらに別の認証」を求められます

VIP会員費・特急手数料 「優先的に出金するにはシステム利用料が必要。

今払えばすぐに着金する」

急がせるのは考える時間を与えないため。

入金した瞬間にサイト自体が閉鎖されるケースも多いです

弁護士・当局への賄賂 「口座が凍結されたが、知り合いの官僚に金を払えば解除できる」 公的機関への賄賂を提案すること自体が犯罪。

恐怖心を煽って口止めするのが狙いです

詐欺師は、私たちが支払いを拒むと、今度は「一緒に投資した私の分まで凍結された。

君のせいで私の人生も終わりだ」と、愛情や罪悪感に訴えかける演技(エモーショナル・ブラックメール)を始めます。

しかし、ここで情に流されてはいけません。

「追加で払え」と言われた瞬間が、被害を最小限に食い止める最後のチャンスです。

相手との連絡を即座に断ち、これ以上の情報を与えないことこそが、あなた自身と残された財産を守る唯一の賢明な判断になります。

認証金や保証金を求められた時の相談窓口と対応

認証金や保証金を求められた時の相談窓口と対応

詐欺師が「認証金」や「保証金」といった言葉を持ち出すとき、彼らはもはやあなたを誘惑する段階を終え、言葉の刃で「脅し」をかける段階に入っています。

彼らは「金融庁の許可が下りない」「認証金を入れないとマネーロンダリングの疑いで国際警察に届け出る」といった、いかにも公的で威圧的な法律用語を並べ立てます。

私自身、こうした用語を並べ立てられた読者が、恐怖のあまり「数万円で済むなら」と送金し続けてしまう実態を知り、胸が締め付けられる思いです。

しかし、冷静になってください。

一介のSNS上の知り合いや、出所不明の投資サイトが、日本の公的な手続きを代行したり強要したりすることは、法律上絶対にあり得ません。

この段階で彼らが狙っているのは、あなたの「恐怖心」と「早く解決したいという焦り」です。

認証金などの名目で一度でも追加送金をしてしまうと、彼らは「次は別の認証が必要だ」と次々に理由を上書きし、あなたが経済的に破綻するまで搾取を続けます。

認証金や保証金の請求は、例外なく詐欺の最終段階であると認識してください。

ここでの最優先事項は、相手のストーリーを完結させることではなく、あなたの生活と安全を守るために、物理的・心理的な繋がりを完全に断つことです。

犯罪者の「言葉の刃」に対抗する初動対応

「払わなければ逮捕される」という言葉に震える必要はありません。

こうした事態に直面したとき、私たちが取るべき行動は非常にシンプルですが、徹底する必要があります。

まず何よりも先に、「いかなる理由があっても追加の送金は1円たりともしない」と固く決意してください。

彼らは一度入金した人を「さらに絞れるターゲット」と見なします。

支払いを拒否することで、相手が怒鳴り声を上げたり、悲劇的な未来を語ったりするかもしれませんが、それはすべて台本通りの演技です。

相手を即座に非表示、あるいはブロックする準備を始めましょう。

被害を最小限に食い止める緊急アクション・チェックリスト

アクション 具体的な内容と目的
送金の即時停止 「出金のため」と言われても絶対に払わない。

追加送金は被害回復をさらに困難にします

金融機関への即時通報 振込先の銀行に「詐欺被害の疑い」を連絡。

口座凍結により、残金が戻る可能性を確保します

デジタル証拠の完全保存 やり取りの全履歴、投資サイトのURL、振込明細、相手のアカウント情報をスクショして保存
公的窓口への相談 #9110(警察相談)や188(消費生活センター)へ。

自分一人で抱え込まず、客観的な指示を仰ぐ

自分一人で解決しようとすると、巧妙な嘘に搦め取られ、冷静な判断ができなくなります。

また、インターネット上で「詐欺被害を必ず解決します」と謳う非弁提携の探偵業者や回収業者にも十分注意してください。

これらは二次被害に遭うリスクが非常に高いため、必ず警察や弁護士会などの公的なルートを通じて相談先を選ぶべきだと私は考えます。

警察相談電話#9110や消費者ホットライン188

警察相談電話#9110や消費者ホットライン188

具体的な相談先として、私がまず頼るべきだと思うのが警察と消費者センターです。

警察の相談専用ダイヤル「#9110」は、事件になるか分からない不安な段階でも親身に話を聞いてくれます。

また、消費者ホットラインの「188」は、全国どこからでも最寄りの消費生活センターに繋がり、返金交渉のアドバイスや類似の被害事例を教えてくれます。

2025年に入ってからも、認知件数や被害額は増加の一途を辿っています。

警察庁の公表値によれば、男性被害者が62.5%と過半数を超えており、「自分は騙されない」と思っている層が狙われている現実があります。

こうした窓口を利用することは、決して恥ずかしいことではありません。

早めに公的機関へ連絡することで、被害の拡大を食い止める可能性が生まれます。

被害後の返金や取り戻すために必要な証拠保存の手順

被害後の返金や取り戻すために必要な証拠保存の手順

もし「騙された」と気づいたとき、真っ先に込み上げてくるのは、詐欺師との忌まわしいやり取りをすべて消し去り、視界から排除したいという強い衝動かもしれません。

しかし、どうかその手を一度止めてください。

返金や被害回復を求める際、あなたの唯一の武器となるのは、皮肉にもその「忌まわしい記録」だけなのです。

警察や弁護士、金融機関が動くためには、客観的な事実関係を証明する材料が不可欠です。

特に、日本国内の銀行口座へ振り込んでしまった場合に適用される「振り込め詐欺救済法」の手続きでは、正確な振込先情報と被害の関連性を示す証拠が、返還を受けられるかどうかの分かれ道となります。

私は、被害に遭われた方が証拠を消してしまったために、泣き寝入りせざるを得なくなった事例をいくつも見てきました。

デジタル上の情報は、相手がアカウントを削除したり、サイトを閉鎖したりすると一瞬で消えてしまいます。

一度失われたデータを取り戻すのは至難の業です。

だからこそ、相手に「詐欺だと気づいた」と悟られる前に、隠密に、かつ完璧にすべての記録をローカル環境(自分のスマートフォンの写真フォルダやパソコン)へバックアップすることが、被害回復への第一歩になります。

法的・捜査的な有効性を高める「完璧な保存」のコツ

単にスクリーンショットを撮るだけでなく、その「有効性」を意識することが重要です。

例えば、チャット画面を保存する際は、相手の名前だけでなく、LINEの「ID」や、SNSの「プロフィールURL」がはっきりと分かる状態にしてください。

表示名はいつでも自由に変えられますが、IDやURLは個人の特定に繋がる重要な鍵となります。

また、投資サイトの取引画面を保存する場合は、あたかも「利益が出ているように見えている数字」も含めてすべてキャプチャしてください。

これが、相手がいかに虚偽の事実であなたを欺いたかを示す強力な立証資料になります。

【完全版】被害回復のために死守すべき「証拠保存」リスト

保存項目 保存の具体的ポイント なぜ必要なのか?
やり取りの全履歴 最初の接触から金銭要求、出金拒否までの全会話。

テキスト出力機能も活用

恋愛感情の悪用や、嘘の投資勧誘が行われた「経緯」を証明するため
相手の特定情報 SNSのアカウントID、固定URL、送られてきたすべての顔写真や動画 捜査当局が相手の身元を追跡するための手がかりになります
金銭移動の記録 振込明細書、ネットバンキングの履歴画面、暗号資産のTXID(取引ID) 「いつ、誰に、いくら送ったか」という実害を確定させる最重要書類です
投資サイト・アプリ サイトURL、ログイン後の資産表示画面、相手から指示された入金先 偽のシステムで数字を操作されていた「証拠」として、詐欺の立証に不可欠

証拠を保存した後は、すみやかに警察相談専用電話「#9110」や最寄りの警察署へ向かってください。

その際、必ず「相談受理番号」を控えておくことを忘れないでください。

この番号があることで、銀行や弁護士との連携がスムーズになります。

被害回復は決して簡単ではありませんが、整理された証拠は、法執行機関や専門家を本気にさせる力を持っています。

正確な情報は公式サイト等で最新の状況を確認するようにしてください。

また、最終的な判断は専門家にご相談ください。

恥ずかしさや絶望感に負けず、あなたの権利を取り戻すための備えを今すぐ始めましょう。

総括:ロマンス詐欺に注意して被害拡大を防ぐためのまとめ

総括

SNS型ロマンス詐欺や国際ロマンス詐欺は、一見すると個人的な恋愛の問題に見えますが、その実態は非常に組織化された経済犯罪です。

暗号資産投資への誘導や、出金時の追加請求といった典型パターンをあらかじめ知っておくことで、私たちの心に「ブレーキ」をかけることができます。

一度失ったお金や信頼を取り戻すのは容易ではありませんが、立ち止まるのに遅すぎるということはありません。

もし少しでも「怪しい」と感じたなら、それは自分を守るための本能的な警報です。

相手の言葉よりも、客観的な事実や公的な統計に目を向けるようにしてください。

この記事を通じて、ロマンス詐欺に注意を払い、典型パターンを見抜く力が少しでも高まったのであれば、私にとってこれほど嬉しいことはありません。

不安がある方は、ためらわずに「188」や「#9110」へ相談してください。

あなたの勇気ある一歩が、さらなる被害拡大を防ぐ力になります。

正確な情報は各公的機関の公式サイト等で、最新の状況を確認するようにしてください。

関連記事

警察庁「令和7年8月末における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」(2025年12月25日)
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/new-topics/251225/01.html

外務省「〖広域情報〗国際ロマンス詐欺に関する注意喚起」(2025年04月30日)
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2025C015.html

国民生活センター「SNSで勧誘される詐欺的な暗号資産の投資話 被害回復は困難です(見守り新鮮情報 第530号)」(2025年12月11日)
https://www.kokusen.go.jp/mimamori/pdf/shinsen530.pdf

桜井市「こんな相談ありました!vol230 SNSで勧誘される詐欺的な暗号資産の投資話 被害回復は困難です」(更新日:2026年01月01日)
https://www.city.sakurai.lg.jp/sosiki/shiminseikatsu/shiminkyoudouka/syuouhi/konnnasoudannarimasita/konnasoudanarimasita7/9549.html

中野区「『SNS等を利用したロマンス投資詐欺に注意しましょう!』〖消費生活センター情報特急便 2025年3月号〗」
https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/kurashi/bohan/syohiseikatsu/kyouiku/tokkyubin/2024tokyuu/202503jotokkyuubin.html

警察庁(PDF)「最近のSNS型投資詐欺の特徴について(令和7年10月末時点)」(2025年12月頃公表資料の一部)
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/assets/img/new-topics/detail/251202/01/02.pdf

JAバンク「SNS型ロマンス詐欺にご注意ください」(2025年4月18日)
https://www.jabank.org/osirase/250418a.html

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